-シリーズ『鉄コレの 窓に差し込む あかりかな』第1弾

相鉄新7000系にライトを付ける


 

さなえファインテックでは初めてとなる鉄コレへのライト組み込み工事です。

できるだけ簡単な工作で済むように考えて作ってみました。

さなたんの頭で考えられる位なのだからきっとどこかで即出なのかもしれませんが、

ぜひ一つのアイデアとして参考にしていただければと思います。

 


【重要】制作を開始される前に。

 ここで紹介しているのはあくまで『鉄コレの集電化・ライト組込方の一例』であり、必ずしもこの方法で上手くいくとは限りません。もし上手く行かなかったり、それにより損害などが発生したとしてもさなえファインテックではその責を負いかねますのでご注意ください。

 このあとここで紹介する工作では穴あけ・切断・接着などの作業を伴いますから、始めた時点で原型への復帰はできませんので十分その点を理解したうえで工作を楽しんでください。

 

 

ご承知いただけましたでしょうか。それでは工作開始です。


下準備

今回の工作の素材(餌食)となる相鉄新7000系です。

さなえファインテックでは新塗装の10両編成と旧塗装の8両編成を保有しており、すでに両方とも改造でライトを組み込んでいます。

 

改造で必要なのは以上の各パーツ。車両はもちろん必要です。無いと困ります。

あとはGMの集電板とライトユニット。それとTOMIXの新集電台車です。台車に関しては今回さなえファインテックの在庫を利用しましたが、使うのは台車枠以外の車輪と集電シューと集電バネなので、それぞれ分売パーツを用意してもかまいません。また今回は相鉄新7000系が素材なので集電板はTR-200用、ライトユニットは小田急8000系用のユニットK、台車はE233系用を用意しましたが、各々改造する素材車両によって調整する必要があります。

よく調べてからパーツを集めましょう。ライトユニットに関しては自作の物でももちろんOKですし、集電板も何かで代用できるかもしれませんが、さなえファインテックではお手軽さを求めたので今回はその結果といったところです。

 

台車の加工

まずは台車の加工から。台車枠に集電バネの通る穴を開けます。

台枠の梁の一番薄い部分にピンバイス(2.0)で開けていきます。台枠を梁と分離させないように注意しましょう。

台枠への加工は以上です。

 

台枠への加工が終了したら車輪を装着します。

そのとき同時に集電シューを組み込みますが、ここではTOMIXの集電台車と逆向きに取り付けます。上の写真の黒い台車がTOMIXの製品、右が鉄コレの台車に組み込んだ様子です。鉄コレの台車には見本として、わざと向かって右側の集電シューだけTOMIX製品と同じ方向で組み込んであります。ややこしいですがそれだと間違いになります。

原因は集電バネの通る穴の場所がTOMIXの台車とは異なることによるもので、正方向で付けると下図左のように接点が少なくなってしまい、実力を発揮できなくなってしまいます。ホントは同じ位置に穴を開ければいいのですが、斜面にピンバイスで穴を開けるのは難しいのでやめました。

あとは開けた穴に集電バネを差し込んで、集電シューと触れあっていることを確認したら台車は完成です。適宜必要な数だけ作りましょう。

 

集電バネの位置がGMのライトユニットの集電バネとピッタリ合うので、載せるだけで通電テストができます。なんかロボットみたいでかわいいですね。

集電するかどうかのこまめなチェックも忘れずに。

 

床板の加工

床板には集電板を2本それぞれ端寄りに通すことになります。

そこでジャマになるのが床下機器の固定用ツメで、これの影響で床板がフラットにならずに集電板が浮いてしまいます。というわけで加工の最初に床下機器をはずしてツメの部分を綺麗に取りましょう。

床下機器はGMなどに比べると非常に小さくて取り扱いには非常に苦労しますが、頑張って切っていきます。切断のベストポイントはツメの真下で、いい感じの大きさになります。

加工後にはまた元の場所にゴム系接着剤で接着しますが。万が一場所がわからなくならないようになにか記録したり順番にやったりするといいと思います(経験者は語る)。

 

つぎに床板に台車からの集電バネが通る穴を作ります。

位置はボルスターの真横で、2.0のピンバイスで3つ並びで穴を開けてそれを広げていくとそこそこ良い大きさになります。その後は台車がスムーズに首を振るようになるまで広げていきましょう。

そういえば鉄コレがある日急に集電化対応を匂わせる床板で製品を発売したことがありましたが、今回の方式では集電バネに対して穴が小さいのでその床板は役に立ちません。結局穴を広げることになります。

集電バネが引っかかること無く台車の限界位置まで首を振るようになればOKです。

とりあえずこれで抵抗なくカーブを曲がれるようになりました。

集電化したことで若干転がり抵抗が悪くなるので、編成によっては両側加工すると走らなくなる可能性がありますのでこの辺りは加工する素材の車両編成に応じて調整してください。

今回はライト点灯の際のチラつき防止のために両側に加工しました。

 

床板には最後にライトユニットを逃がす切れ込みを入れます。

ここは使うライトユニットによってするしないありますが、GMのライトユニットの場合はだいたいユニットボックスが同じサイズなので必要になるかと思います。

『ダミーカプラーの穴の後ろにある枕木方向の梁と同じくらいの高さ』が目安です。

 

床板の加工が終わったら集電板を仕込みます。

GMの集電板を床板の左右に置いていきますが、偶然にも切り欠きの部分が図られたかのように鉄コレの床板と一致します。ただし前後方向の長さは合いませんので、それぞれ適当な大きさに切り詰めます。ボルスターの位置は合いませんが、気にしなくて大丈夫です。

 

集電板を入れたらマスキングテープで固定し、ウエイトを所定の位置に重ねて置きます。

マスキングテープにシワができると、あとでウエイト→座席パーツの順番で入れていったときにモコモコして浮きますのでちょっと難しいですができるだけキレイに入れましょう。あと金属のウエイトとのショート防止の意味もあるのでココはしっかりと。

最後に座席パーツを入れますが、あとで装着するライトユニットのために先頭部をすこしカットします。先ほど床板に施した切り欠きの分ですが、『座席パーツ一番前のツメの後ろ』って思っておくと楽です。

 

あとは前もって作っておいた台車と組み合わせれば完成です。ここで立ち上がりを見て台車の集電バネの長さなどを調整しておきましょう。あとは通電テストも忘れずに。

 

ボディの加工

ボディは使うライトユニットのジャマにならないように適宜調整します。

相鉄新7000系の場合は加工するのは窓ガラスだけで、乗務員室後ろの部分にライトユニットが入るだけの空間を作ります。先頭の客扉窓すぐから乗務員室扉のすこし横までの部分を切り取ります。割らないように気を付けましょう。だいたいGMのライトユニットの場合はサイズが似ているので考慮すべき大きさはどの車両も同じくらいかもしれませんね。

ここに影響を出さないようにライトユニットを自作するのも探究心がくすぐられるいい工作かもしれません。

 

完成です

お疲れさまでした。あとは位置や高さを調整したら完成です。

GMのライトユニットはシースルーでないのが大半なので、鉄コレではちょっと手薄な乗務員室後ろの仕切りが用意できます。実車の仕切りの色を塗るだけでももちろんですが、パソコンなどでそれっぽい物を仕立てて貼付すると良い味付けになるでしょう。GMのライトユニットのユニットボックスは高さもあるので乗務員の人形も簡単に乗りますね。

 

 

今回は相鉄新7000系でしたが、この方法だと他の車両にも容易に応用できそうなので今後はこの方法でさなえファインテックにいる鉄コレの車両をちょっとずつライト付きにしていこうかななんて思っています。また進歩があったらご紹介していきたいと思いますので、そのときはぜひ。

 

相鉄新7000系のライト点灯化のお話でした。


2016/04/03:ページ公開

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