8000系/9000系はユニークな顔をした相鉄の20世紀最後の車両です。
アルミ製の幅広車体・GTO-VVVFインバーター・直角カルダン・MG装備と、新系列ながら新6000系や新7000系の後期型の装備を継承したため、新技術が取り入れられませんでした。過去の車両のイイトコどりをした相鉄の通勤型車両の完成形と言えるでしょう。
ちなみに強いて言えばスカートとLED式車内案内表示器が相鉄初です。
そして、日立製作所で作られた8000系に対して東急車輌で作られたのが9000系です。姿は違いますが基本コンセプトはほとんど一緒で、半ば共作(競作?)といったカタチでした。ちなみに同じ時期に作られていた相模線用205系ともデザインが似ていたため、相模線との直通運転復活のウワサも流れました。
スケールモデル界では8000系がやっと先日発売されたものの、未だ9000系がBトレからしか発売されておらず、発売を待ち望む声も少なくありません。そのため、このページでは8000系しか扱っていませんが、9000系も扱いはそんなに変わらないので共通として紹介させていただきます。
まずはデビュー当時から。
この頃の相鉄の標準型だったPS16系を装備していました。この辺も特に新7000系からの変更はありません。また近年でも変わらずに装備している車両もいます。
マイクロエース製のパンタグラフはどうしても安っぽく、ちゃちに見えてしまうところが難点で、早々にTOMIX製に変えてしまいました。
8000/9000系で忘れてはいけないのがコレ
新系列となってもパンタの入れ替えは激しかったようで、登場後しばらくして6000系などからPS13が持ち込まれて搭載されていたいたようです。いつぞやの鉄道雑誌を見ると8000系、9000系それぞれ搭載している姿を見つけることができます。
6000系のPS13なので本来は銀色ですが、在庫と取付穴の関係で黒に...
すこしづつ仕様変更を加えながら増備をされていく中で、シングルアームパンタを新製時から装備した車両が現れました。
カタチとしては小田急のロマンスカー7000系につくPT-7113Bに近い、パンタ台付近で足場(架台?)が組まれたタイプです。PT-7113Bは限りなく近いのですが、ホーンの数が1本なのですこし違います。いじっていたら壊してしまったので探します。
というわけで見つけてきたのは箱根登山鉄道3000形で採用されたPT7169-Aというモデル。一部を切り取れば非常に架台の形が似ていることから採用しました。登山鉄道用のパンタということで立ち姿は特徴的ですが、途中で止めてあげればそれも気になりません。
写真左が交換後のPT7169-A、右がデフォルトです。相鉄は編成中のパンタの数が多いのでしっかり立っているとカッコイイです。
ここで新塗装にご登場いただきました。8000系はTc-MM-T-MM-T-MM-Tcという組成で、M車にはすべてパンタがあります。混用はだいたいMMユニットごとにする場合が多いですが、最近ではユニット内でシングルアームとひし形が混用されているのも見られます。ただシングルアームで新製された車両は混用やひし形に変えた経験がないようなので注意しましょう。
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